【理系の就職活動】スケジュールや面接など就活でやるべきことを解説

理系が就職しやすい職業とは?
「職種研究の目的」と
「理系の職種9選」

女性
就職活動をする際に必ずやっておくべきことが「職種研究」です。理系が進む職種には研究、製造、SEなどがありますが、多くの職種を調べることで自分の進みたいキャリアが明確化し、企業選びも簡単になります。ここでは職種研究の意味・目的から、理系が選ぶ職種を9種類紹介します。

職種研究とは?理系が就職先を探すために必ず行うこと

職種とは行う仕事の種類のことを指します。つまり職種研究とは、営業職、研究開発、経理など様々な仕事の種類を調べて、それぞれの仕事内容、給料、需要、倍率、先の展望などを理解することです。職種研究を行い、自分がやりたい職種、向いている職種は何かを考えて就職活動を行いましょう。

職種研究の目的

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職種研究を行う目的は就職先のミスマッチを防ぐことです。仮に自分が入りたい業界に入れたとしても、職種が合っていないと仕事が辛くなってしまうかもしれません。もしかするとあなたのやりたい職種は、今あなたが行きたい業界でなくてもできることかもしれません。一つの業界に絞って就職活動していたのに、自分のやりたい職種は別の業界でもできることだった、というケースは往々にして存在します。

しっかり職種研究を行うことで、自分の進みたいキャリアを明確にし、就職先のミスマッチを防ぎましょう。また、やりたい職種が決まることで「自分が調べるべき情報」「手にするべきスキル」が分かるので、就職活動の効率も上がります。

理系が主に就職する9種類の職種

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理系が進む職種は多々ありますが、ここでは理系の学生が就職する主な職種をこの9種類に絞って紹介します。

1. 研究・開発(基礎研究、応用研究・技術開発 など)


2. 技術・設計(機械・電気・電子機器設計、生産・製造技術開発 など)


3. 生産・製造(生産管理、メンテナンス など)


4. 品質管理(品質管理、カスタマーサポート など)


5. SE[システムエンジニア](SE、プログラマ、システム運用 など)


6. 技術営業(カスタマーエンジニア、セールスエンジニア など)


7. 金融系(アクチュアリー、クオンツ など)


8. MR・薬剤師(MR、薬剤師 など)


9. その他[事務など](総務、財務、企画、営業、広報)

1. 研究・開発(基礎研究、応用研究・技術開発 など)

研究・開発は新しい製品や技術を生み出す仕事です。テーマに沿って、データの収集・分析、検証を繰り返します。題材は顧客が求める製品・技術を創造するタイプと、自分で設定したテーマに沿って製品・技術を創造するタイプがあり、期日、コスト面や効率面も視野に入れて開発を行います。
【素朴な疑問】「研究」と「開発」の違いとは? 極端に分けると、「研究」は主に基礎研究を行い、事実や法則性を調べる仕事。「開発」は研究結果をもとにして、より良いサービスや製品を実用化させる仕事です。
研究・開発(基礎研究、応用研究・技術研究)向いている人

その分野専門の知識を持ち、想像力や発想力があること人。


研究成果の動きに常に目を配り、学ぶことに関心がある人。


世間があっと驚く発明をしたい、新しいものを作りたいという人。

2. 技術・設計(機械・電気・電子機器設計、生産・製造技術開発 など)

製品の設計や、製品を製造する機械の設計・メンテナンスなどを行う仕事です。製品の設計は主に「製品企画を立案→設計→試作品製作→テスト」という工程で進行。何度もテストを繰り返し、合格レベルに達する試作品ができれば、実際の製品を作る生産・製造部門にバトンタッチします。
【素朴な疑問】「技術職」とは? 「技術職」とは、主にものづくりに関わる理系の職種の総称として捉えられるケースが多いです。その場合、「技術職」の中には、開発、製造、技術営業など、様々な専門分野が含まれています。
技術・設計(機械・電気・電子機器設計、生産・製造技術開発 など)に向いている人

製品を使う人のことを考えられる人。


造ったものが店頭に並ぶことに喜びを感じる人。


機械や機械のしくみなどが大好きな人

3. 生産・製造(生産管理、メンテナンス など)

製品の生産ラインを円滑に回すための設計・管理を行う仕事です。生産ラインとは、製品を製造するための一連のしくみや流れのことです。生産・製造部門が納期を守るための効率的なスケジュールを作成し、それに従って部品が調達され、従業員は製品を生産します。
【素朴な疑問】ラインとは? 誰が作るの? ラインとは、生産・製造を行うための工場設備のこと。ラインの設計やメンテナンスを手がけるのは、技術・設計部門や生産・製造部門の人です。
生産・製造(生産管理、メンテナンス など)に向いている人

モノ作りに直接関わりたい人。


コストを計算しながら、いかに早く上手にモノを作るか考えられる人。


臨機応変な対応力と、柔軟な発想力を持つ人

4. 品質管理(品質管理、カスタマーサポート など)

製品の品質向上と安定化を目指すのが品質管理の仕事。試作品、出荷後の製品をチェック・審査をして出荷可能なモノかを判断します。出荷後も品質向上、信頼維持のために製品点検や使用者の不満調査を行います。
【素朴な疑問】ISO9000とは? ISO9000とは、品質マネジメントの国際規格です。取得すると、“良品質の製品を提供する企業”としてアピールができます。認証の取得やレベルの維持のためのリーダーシップをとるのは品質管理部門です。
品質管理(品質管理、カスタマーサポート など)に向いている人

リスクを想定して、問題点を探すことができる人。


問題点が発生する因果関係、解決方法を論理的に考えられる人。


製造現場や顧客と柔軟にコミュニケーションがとれる人。

5. SE[システムエンジニア](SE、プログラマ、システム運用 など)

SEはコンピュータやネットワークの知識を駆使して、情報システムの設計・運用・整備を行います。具体的には企業の財務管理や人事管理などで使われる情報システム、パソコンのアプリケーションの開発など。顧客や他部署の社員とも接し、どんなシステムが必要かヒアリングして、システムの提案・説明もします。
【素朴な疑問】PGとは? プログラミング、もしくはプログラマのことです。プログラマは、SEが設計したシステムをプログラミングして実際に組み立てる仕事をします。
SE[システムエンジニア](SE、プログラマ、システム運用 など)に向いている人

ITに興味がある人。


移り変わりの早いトレンドに対して敏感に対応できる人。


相手の要求を読み取り、交渉・提案する能力が高い人。

6. 技術営業(カスタマーエンジニア、セールスエンジニア など)

技術営業は、化学や医療などに関わる専門性の高い製品、専門家でなければ分からない製品の良さを理解して紹介する仕事です。専門性の高い知識を持つのはもちろんのことですが、仕事の相手はその専門性に理解のある人とは限りません。相手の理解度によって適切なプレゼンを行います。
技術営業(カスタマーエンジニア、セールスエンジニア など)に向いている人

コミュニケーションをとるのが好きな人。


製品のアピールポイントを的確に伝えられる人。


相手の立場に立って説明・提案ができる人。

7. 金融系(アクチュアリー、クオンツ など)

アクチュアリーとは経済環境、政治情勢をもとに、保険や年金などの適正な掛け金を算出する職種。クオンツは市場動向や企業業績を分析・予測して投資戦略を行う、投資信託会社や証券会社などで活躍する職種です。いずれも、統計学・確率論・金融工学など、数学的な知識を駆使します。金融系の職種はこのほか、証券や為替の取引を行うディーラー・トレーダー、市場の分析・調査が専門の証券アナリストなどもあります。
金融系(アクチュアリー、クオンツ など)に向いている人

高度な数学的知識を持っている人。


経済や政治に興味がある人。


経営的な視点を持つことができる人。

8. MR・薬剤師(MR、薬剤師 など)

MRとは病院の医師や薬剤師に「自社の薬」に紹介する職種。薬剤師は薬の調剤、販売、患者の服薬指導などを行う職種です。薬剤師になるには国家試験に合格する必要で、メーカーに就職すると薬品の開発などに関わることもあります。
MR・薬剤師(MR、薬剤師 など)に向いている人

人助けにやりがいを感じる人。


チェックなどが細かく几帳面で、責任感のある人。


正しく、分かりやすく説明することが得意な人。

9. その他[事務など](総務、財務、企画、営業、広報)

理系の学生でも、文系出身者が多い職種に就くことは可能です。もし就職先が専門外の道だったとしても、これまで理系の分野を進む中で学んできたことが何かの役に立つかもしれません。例えば「数字に強い」「専門的な話が分かる」「理系の気持ちが分かる」など。学んできたことと専門外の職種を目指す場合、「専門と違うけど、その職種に就きたい理由」を説明できることが大切です。

就職活動をするには職種研究が重要!理系の就職先を研究しよう

職種はたくさんありますので、これから様々な職種を研究すれば、今まで自分が想像もしていなかった将来が見えてくる可能性があります。今回、理系の学生が多く就職をしている職種を主に紹介しましたが、これ以外の職種に進む人も大勢います。一つの仕事に限定するのではなく、多くの職種について調べて自分に合った職種を探しましょう。